楽しく書ける「効果的なブログ」の作り方
■目次
- ブログなんて書けないし
- 何を書くか -テーマの見つけ方-
- ブログづくりもまたクリエイティブ
ブログなんて書けないし
前回は、検索エンジンに見つけてもらうために「地道にしっかりブログを
書いて自分でリンクし、サイトに導く道をつくる」ことが大切、という
記事を書きました。
実は、このブログというやつが、なかなか厄介なんです。
ネットショップ立上げのサポート業務でも、一番ご相談が多いのが
「ブログっていったい何を、どう書いたらいいの?」というご質問
だったりします。
試しに、検索エンジンで「ブログ 書き方 効果的」などのキーワードを
検索してみてください。指南してくれるサイトがたくさん出てきます。
しかしそのほとんどは、「タグ(ネット上にコンテンツを表示するための
簡単な専門言語のこと)はこう使う」であるとか「本文は3,000字くらい書き
ましょう」「内容が想起しやすいタイトルをつけなさい」また「見出しや
本文文字の大きさはこう」「全体のレイアウトはどうする」「具体的な
キーワードを含めて書きましょう」などなど、テクニカルな内容が中心に
なっています。
いや、そうじゃなくて。
って思いませんか?
書くことが決まっていれば、これらのテクニカルな助言は役に立ちます。
でもその前に、「私はブログに何を書いたらいいの?」ってことですよね。
ブログというのは、もともとweblog すなわちウェブ上の日記・日誌の
ことです。記事を書いて、時系列で保存・公開できるサービスですね。
それじゃ、単に日記を書いて載せればいいのか。
「私、毎日日記をつけてるから、それをそのまま転載すればラクじゃない?」
という方もいらっしゃいます。
でもそれ、誰か読者を想定していますか?
検索してまで、読みたいと思わせる内容ですか?
有名人なら、それは有効なコンテンツになります。飼っている犬の話でも、
昨日食べたランチのことでも、読みたい人はきっといるでしょう。
でも、普通の人の書いた日常記録を、進んで検索する人はかなり少ないと
思います。
人が何かを検索するときというのは、何か情報を探しているとき。
だから「書きたいことより、(ターゲット層が)読みたいこと」を書かなければ
意味がありません。
まずそこから発想していきましょう。
モノづくりをされる作家さんなら、この後で解説する「ブログの発想
プロセス」はきっと楽しいものになると思いますよ。
何を書くか -テーマの見つけ方-
用意するもの
1.大きめの紙 不要な書類の裏でも良いし、のちのち参考のために保存する
なら100円ショップのスケッチブックやスクラップブックで十分です。
サイズはB4以上をおすすめします。
2.ポストイット 一部に糊がついていて、貼って剥がせるメモ用紙。
サイズは一辺が7cm位あるものがおすすめです。100円ショップのものは
はがれやすい、糊部分がロールして浮き上がる、など品質が悪いものもある
ので、しっかりしたブランドのものが良いと思います。
3.サインペン 太すぎず、細すぎず、書きやすいもの。色は黒で良いですが、
もしあれば赤と青もあるといいです。
以上です。
ブログを書こうというのに、スケッチブックとポストイット!?
まず、自分がネットで展開しようと思っている事柄について、なんでもいい
のでとりあえず思いつくまま、ポストイットに記入してみてください。
黒のサインペンで大きく、1枚につきひとつずつ。
順番もランダムで構いません。「これはちょっと違うかな」というものも
構わず入れてください。
そして、書いたら紙上のどこでもいいからどんどん貼っていく。
これ実は、一人ブレインストーミングなんです。
作家さんなら、おそらく作っているクラフトのジャンル、製品の種類や
カテゴリー、イメージしている世界観、それらが使われるシーン、これまで
の制作エピソード、使用している材料や素材・ツール類、販売事例、など色々
思いつくことと思います。
ひと通り出尽くしたら、ちょっと離れて全体をじっと眺めてみてください。ま、お茶でも飲みながらゆっくりしつつ。
眺めていると、派生して新たなキーワードを思いついたり、「これとこれは似ているな」というような気付きが出てきたりします。ポストイットをあっちゃ
こっちゃ移動させたり、追加で書き加えたりしてください。
これはイメージを可視化・整理したうえで、さらに膨らましていく作業であり
まして、言ってみればイメージマップを使った「セルフ・ファシリテーショ
ン」です。
で、ネットショップの目的というのは「お客様になっていただく」「買って
いただく」ことですから、今度はそのイメージマップをお客様の視点で見直し
てみます。
具体的にいうと「何がお客様の役に立つ情報になり得るか」という視点です。
「ウェディング」「パーティー」というキーワードが出ていたら、あなたの
作品はどのようにウェディングやパーティーで活用できるのか。どこに行った
ら買えるのか。オーダーは受けられるのか。何日くらい、いくらぐらいで
できるのか。一緒にコーディネートできそうなおすすめブランドは何か。
イメージに近い式場や会場はどこか。身に着けてインスタ映えしそうな
おすすめポイントはどこか。何かおすすめのイベントは。
などなど、顧客さんになってくれそうなターゲット層にとって、有益と思われ
る情報のテーマを探していきます。
そしたらそれを色の違うポストイット、または色の違うペンで書いて、
キーワードの周囲に貼っていってください。
これを繰り返していくうちに、ブログに何を書いたらいいか、のヒントが
いつしかいっぱい浮かび上がってきます。ここまでくればしめたもの。
ブログづくりもまたクリエイティブ
あとは、とにかく文章を書いていく。文章に自信があってもなくてもいいん
です。慣れれば文章はどんどん書けるようになりますし、慣れなくても内容に
熱があれば、お客様に伝わります。
その文章をどうレイアウトするか、キーワードをどう自然に入れ込むか、
また文字組みやビジュアルをどうするか、というようなテクニカルな問題は、
もうできる人にまかせてしまいましょう。
我がLWAでは取材を前提に、文章制作やリライトも承ります。
Web制作に取られる作業は誰かに振って、作家クリエイターや事業家さんは
その時間をぜひクリエイティブに活かしましょう。
最初の方で「書きたいことより、読みたいこと」と言いましたが、どうしても
これは書きたい、というほどの思い入れがあるテーマだったら、おそらく価値
があります。そういうものも取り混ぜながら、毎週続けて書いていく。
文章のストックを作っていく。
それをぜひおすすめします。
育てるには時間がかかりますが、これも作品作りに似てクリエイティブで
楽しい作業になるはずです。
それでは今日は、この辺で。